旅行ガイド ——深センの美しさ
 
深センの美しさ

深セン市旅游局局長  李小甘

     

二、三十年前に、大勢の香港及び海外の人たちが新界落馬洲辺りの山の頂上で深センを眺めたことがある。彼らが深セン湾岸のマングローブを透して見たのが茂た草と点在な淡水魚の養殖場、荒れた水田と武装した兵士であった、これと同じく、深セン河で生きる水禽も単調な音を鳴き続いたという。

現に、当時の人たちが国内外の観光客とともに深センの街道を歩いたら、きっとこの都市の情熱さに感動されるでしょう。6000年を超える人類の歴史、1700を超える郡県としての歴史、600年を超える南頭城と大鵬城としての歴史、300年を超える客家人の移民の歴史、30年ぐらいの経済特区としての発展の歴史などを持つ深セン市は蒼海桑田(海だった場所が畑に変わり、畑だった場所が海に変わる)というほどの激しい変化を遂げている。都市のカラーとボイスも豊かになり、哀れな二胡(中国胡弓)というより、むしろ、ピアノ、バイオリンのような音の綺麗な、軽快なものになっている。
 


深センと香港を結ぶ皇崗通関港の車両入り口で、「深セン観光—想像した以上に極めて近い」という看板が立てている、香港の人たちを対象として宣伝するものだが、深センを訪れる観光客であれ、地元の住民であれ、物事の真相は容易には解らないので、深センの美しさ、素晴らしさを感じるには、目のほかに、心も必要である。

 
総面積1953平方キロ、7つの区を含める深センは隣の惠州(東北)(面積1.13万平方キロ)、東莞(北西)(面積2465平方キロ)、隣の広州(面積7434.4平方キロ)と比べ、割に小さな都市だが、それ故に、一時間以内で都市全体何処へでも行けるという。「欲看銀山拍天浪、開窓放入大江来(怒涛を見ようと、窓を開いたら、珠江が見える)」というように、深センは中国改革開放と現代化建設の「窓」、「試験場」、「モデル」である。ある意味で、深センは世界都市発展の工業化、現代化史上最大の奇跡でもある、三十年で、小さな村から現代化都市へと変わった。深センは小さいが人口は1200万を超えている他、人当たりGDP 10000ドル以上、1平方キロに当たるGDPが3.46億元RMB、年間納税658億元RMB、総収入2000億元RMBを超えるという。「小さいこそ美しい」とシンガポールの李光耀氏の言ったとおりに、「深センは中国のメダル」として、深セン観光で都市建設の奇跡そのものを見学することが面白い。国際貿易ビル最上階の回転レストランから深センの街道を眺め、或いは地王ビルの頂上の展望台から深セン河の両岸を眺めることで美しい夜景が見られる。2年前、深センで「国際視野における国際観光都市セミナー」が開かれた時、ドイツハンブルクから来た観光専門者(西ドイツ地理学会の会長)ソディト氏,が深センに着てから、タクシーを一台レンタルし、深南大道、浜海大道に沿って、東門老街まで一回りした。桂園路付近である市民の家で「中国コーヒー」と呼ばれた普洱茶(プーアール茶)を飲みながら、元教師である主人と交流したという。
 

深セン観光において、最も有名なのは「テーマ公園」のことである。深センのテーマ公園の数が中国において最も多いので、「テーマ公園の都」とも呼ばれる。特に「1日で世界一回り」と言われる「世界の窓」、「一歩で歴史に入り、1日で中国全土を渡る」と言われる錦繍中華と民俗文化村、「都心部にある」快楽谷、ミンスク空母公園などが、深センの重要な景勝地として、中華文化と世界文明がコミュニケーションするのを具現している。深センのテーマ公園について、世界の窓の音楽「千古風流」、民俗文化村の舞踊会「龍鳳舞中華」、快楽谷の新劇「快楽無極」などの大型文芸ショーなどがテーマ公園の見所である。


深センの地形は細長い長方形で、両端にそれぞれ深セン湾と大鵬湾があり、海に近いので、海を利用する歴史が古く、此処にする人たちの度胸も広い。西の深セン湾から、マングローブ自然保護区に沿って、南山まで十五キロの浜辺リゾート地帯、又は赤湾の古砲台に出ると、南の伶仃洋が見える。東部の「中英街」に沿って、東へ行くと、大梅沙、小梅沙というビーチ、海洋世界に出る、中に大鵬半島の海水浴が人を魅了するほど素晴らしい。大鵬半島は嘗て、「中国地理雑誌」に「中国において最も美しい八つの海岸線の一つ」と高く評判されたという。特に、朝、南澳の東部から深センの西部までのコースは深セン地元旅行者の中に人気が高い。現に、大鵬半島は深セン市政府に浜辺リゾート区域と認定され、これからも開発しつつあり、近く将来、ここに「リゾートの天国」が現れる見通しである。

 
人の個性を理解するには一定の時間が必要と同じ、ある都市の神秘さを解読するには、探求という過程が不可欠。旅でであった美しさは不意に現れることもあれ、長時間探した末にようやく見つかることもある。今まで、国内外の観光客にとって、深センのイメージは高いビル、ローラーコースターと男女の舞踊会だったが、実は浜辺観光と同じく、深センの自然生態観光も面白い。2007年の夏に、深セン塩田区三洲田辺りで、中国初めての「国家レベル生態観光モデル区」と呼ばれる東部華僑城が創立された。これは国家旅游局と国家環境保護局により名づけた名称で、総面積9平方キロで、「大峡谷」、「雲海谷」、「茶渓谷」という三つの観光スポットに分ける。竹の茂った茶翁古鎮の木桟道、湿地公園の花園、海が見られる雲中部落、山中の雲がよく現れる地標球場など、いずれも自然の美しさ、自然と人間、自然と都市などの融和さを具現している。特に仙湖植物園は、12タイプの植物パークを含み、中に最も評判が良いのは蔭生植物園、ソテツ園、化石森林である。攬勝亭に居ると、前は海抜900米の珠江デルタ地区の最高峰である梧桐山、植物の茂っている山中に弘法寺があり、近くに緑の翡翠のような仙湖があって、水上の舟を見て禅の情緒が体験できるという……深センは黄山、張家界のように有名な山が無いが、亜熱帯海洋性気候で、四季に渡り緑が豊かで、平均気温が22.3℃、山も海も揃っているので過ごし易い。「知者樂水、仁者樂山(知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ)」というように、深センのマングローブ自然保護区、青青世界、西部田園風光、光明農場と梧桐山、七娘山、鳳凰山などがこの都市の静かさを見せている。
 
今の言う観光とは単に風景を眺めるという視覚審美のではなく、観光の過程を体験するそのものが重要視され、グルメツアーなども不可欠な要素とされている。深センは移民都市として、文化の豊かさも見所の一つとなっている。「深セン人」とは中国全土31の省、市と自治区からの移民の総称である、特に2年前に、あるロバ族(チベット系)の若者が民俗文化村に住み着いてから、深センは北京に続き、第二の56の民族を併せ持つ都市となったという。だから、深セングルメとは中華八大料理はもちろん、北京王府井「東来順」のシャブシャブ、西安「老孫家」のパン入り羊肉スープ、江西九江の燻製肉と山菜の炒め、河南洛陽老城の「スッパイラーメン(豆乳うどん)」、重庆陶然居の四川風魚の煮込み、湖南攸県の唐辛子と卵の炒め、福建沙県のミニラビオリ、汕頭長平路の魚皮スープ、香港铜羅湾の「阿一アワビ」などが揃っている。国際化都市として、韓国料理の石焼ビビンバ、日本料理の刺身と寿司、フランス料理のフランス風フォアグラ焼き、ブラジル料理の焼肉、タイ料理のトムヤムクン、ベトナム料理の野菜と魚のスープなども本場と同じ味が楽しまれる。そして、夥しいバーの数も深センの特徴の一つ、蛇口「海上世界」で自社製のビールを飲みながら、海風に吹かれ、サクソフォーン演奏を楽しむ或いは「世界の窓」バーでカクテルを飲みながら、クラシック音楽を楽しむのもロマンチックなことである。
 

中国の都市の数が現に3000個を超えている、雄大な北京、古典的な西安、秀麗な杭州、ロマンティックなチンタオ、精緻な揚州、ゆったりとした成都、特別な風情を持つカシュガル、神秘なラサ……、深センとは現代的な、青春の美しさを持っている。深センで三十年も生活した私にとって、もはやこの都市と一体となって、心から好きになっている、深夜、深南大道で車を運転する時よく幸福感が湧き出るという。国内外の観光客にとって、深センはすでに世界中の注目を集めていたが、その美しさはまだ発見と体験が必要となり、内在的なものについて理解する必要があると思う。

 

2008年 春 深セン

 

 

 
深セン市旅游局  公式サイト

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